姿勢悪による腰痛の4つ+αの理由とは?

こんにちは。久留米のやさしい頭痛整体の鹿毛です。

先日、介護士の方が来院されました。(以降Sさん)
たいへん礼儀正しく、ハキハキとした受け答えは、まさしく好青年といった感じのSさん。

それでもやはり仕事は肉体労働といってもいいくらいの内容。
だいぶん酷使されているようでした。

今回はそのSさんについてお話していきますね。
Sさんの主なお悩みは前かがみ時の腰痛でした。
同じような症状をお持ちの方の参考になれば幸いです。

Sさんの腰痛の原因は?


お仕事柄、前かがみの状態で力を入れることが多く、責任者でもあるため
ストレスもかなりのものがあるようでした。そんなSさんにお話を聞きながら問診と検査を行った結果、主に4つの原因があると判断しました。

①姿勢

来院時、ご挨拶した時から、「!!!」と感じるような姿勢でした。
頭部前方にあり、背中の丸みも顕著で、まさしくの猫背状態でした。


ご本人も気になっていたらしく、問診の時にお話しされていました。

頭部の前方への移動は後頭部から背骨の左右を走る筋肉を著しく緊張させます。
そこにある動作が加われば、より緊張していきます。悪循環ですね。

②腹部の硬さ

姿勢と関連してきますが、腹部がなにしろ硬く、指を入れようとしても跳ね返るくらい、余裕のない状態。呼吸をしても腹部のふくらみが乏しい感じでした。
おそらく横隔膜もうまく使えてないのは容易に想像できます。

 

③肋骨の硬さ

②の腹部の硬さと関連します。
腹部の筋に下に引っ張られるように肋骨自体も下に必要以上にけん引がかかっている状態。
なので、呼吸に伴い腹部にとどまらず、胸部についてもあまり使えていませんでした。
ここからも横隔膜がうまく使えていないだろうことがうかがえます。

④脊柱(背骨)の硬さ

うつ伏せに寝た状態で背骨に軽い圧を加えていくと、通常はボヨンボヨンと柔軟性、たわみが感じられるんですが、Sさんの場合、そのたわみが背骨全体にみられず、一本の棒を押しているような感じ。


今、4つの原因を挙げましたが、共通するのが”硬さ”

こうなると動作のなかで逃げ場がなくなります。なのでいつも同じ場所に負荷がかかるようになります。呼吸ができていないので、脳や筋に酸素がうまくいかず、それもカラダを硬くする悪循環の一つではなかろうかと思われます。

この腰痛の状態で姿勢を正すと!?


よく”姿勢”を正しくすればいいんじゃないか?と思っている方がいらっしゃいます。
間違いではないですが、ここで現状を無視して無理に姿勢を正すと悪化させることになります。よく猫背の方に言ってませんか?


「猫背になってるよ。」

「姿勢悪いよ。」
「まっすぐ!」
「しゃんと伸ばして。そうそう、そのまま!」


猫背よりしゃんと伸びているほうが良いことは良いのですが、
実は姿勢を伸ばすことのみが目的になってしまうとより腰痛や首痛その他の引き金になることもあるんです。
その理由は、動いていないところを使わずに、かろうじて動いている箇所のみを使って背筋を伸ばそうとするからです。


例えが微妙ですが、、
棒ジュースをイメージしてみてください。
液体状態の場合、軽く曲げても柔軟にフニャッっと折れ曲がるだけですが、冷凍した固体の場合、曲げたら真ん中の凹みを中心に”く”の字にパキッと折れ曲がりますね。人間で当てはめると、ストレスがかかる凹みの部分がカラダのどこかに出てくることになります。
(折れ曲がりはしませんが)


なので、安易に”姿勢を正す”という言葉を鵜呑みにしていると
逆に痛めることになります。ある意味、今の痛みの原因になっているかもしれないその悪い姿勢が、その方にとって一番最適な姿勢でもあるわけです。


重要なのは、少しづつ変化をつけていくこと。
絡まった糸を解いていくかの如く、今の姿勢からシフトチェンジさせていく準備、下ごしらえをしていくことです。

どんな施術をしたか?(かげ整体院がしたこと)


<実際の施術30分後の状態>

Sさんに対する施術で、かげ整体院が行ったことが以下になります。


1回目
⇒肋骨、胸椎1番を中心に胸郭部の調整、腰仙関節を中心に骨盤の調整

   姿勢の違い、感覚に驚かれる。が、一過性の可能性が高いことをお伝えする。
   無理して姿勢を正そうとしないようにお話する。


2回目
⇒両下肢・足部の筋、皮膚の調整、肋骨、胸椎1番を中心に胸郭部の調整、頸椎の調整

    頭蓋の調整

   自宅、仕事場での注意点と足裏・肋骨を中心とした簡単なセルフケアの指導

2回の施術で腰痛はどう改善されたか?

ここでは実際にかげ整体院で行った施術のビフォーアフターを患者様の声をもとにお届けしますね。


1回目
⇒施術後、前かがみ時の痛みなし。姿勢の違いに驚かれる。

  「痛みないです!なんか足裏の重心のかかり方が違います。楽です。
   今までどれだけ足先だけで立ってたのかがよくわかります。」


2回目(1W後)⇒
仕事中、後の痛みの出方が違うので喜ばれる。姿勢を無理に正そうとしたためか
みぞおち部に少し違和感が出たとのこと。
「今まであった仕事中、後の痛み、張りがあまり感じられませんでした。
   かなり楽でした!」


今のところ、2回の施術が終わったところですが、経過もよくセルフケアについても意識をもたれているようなので
この後も、引き続き施術を行っていく予定にしています。

腰痛以外の症状も、、


Sさんには腰痛以外に超ド級の症状がありました。

そっちのほうが主訴じゃないか!というぐらいのです。それが、”頭痛”。
地味な頭痛ではなく、かなり強烈らしく、「参ってしまうレベル」とのことでした。


比較的頻繁に出てくるようで、頭全体の時もあれば、側頭部のみの時もあるとのこと。

医療機関での検査もことあるごとに受けたが異常はみられない。なので、その都度ロキソニンで落ち着かせるようにしていたとのこと。


その頭痛も、上記の原因との関連が深いと感じており、
この症状も落ち着いてくれるんではないか、と考えていました。


2回目の施術(1週間)の間では痛みは出てこなかったとのこと。

また、その予兆らしきものもなく過ごせたとのことでした。

まとめ


Sさんは、ご紹介で来院された患者さんです。

数年前まで医療機関のほかにいくつか整骨院や整体院に行かれていたようですが、
それも最近では行けずの状態。だいぶん疲れ、仕事の動きのクセが積み重なっていたように感じます。

つまるところ頭部、首部、肋骨部、腹部が硬い場合、食べ物の通り道である食道も硬くなっている、もしくは下に引っ張られている可能性が高くなります。
頭部前方、猫背の方に見られるよくある特徴のひとつです。
姿勢って骨、筋肉だけで表されるものではないんですね。なので、無理やりの姿勢正しは、カラダ崩しになってしまう恐れがありますので、必ず専門の方に見ていただきながら、自己ケアを行っていってくださいね。


ということで、Sさんの経過はまた機会ありましたらお話したいと思います。
今回の記事が、姿勢、腰痛、頭痛に悩む方のお役に立てれば幸いです。
最後までお付き合いいただきありがとうございました!

 

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