自粛、在宅期間の多かったここ数年の影響で発症しやすい後頭神経性頭痛とは?

こんにちは!筑後市西牟田の「かげ接骨院(整骨院)」です。
朝晩の冷え込みが厳しくなってきましたね。

さて、今回は頭痛の中でも最近、よく耳にする後頭神経性頭痛といわれるものについてのお話です。
もし、あなたが、

・1週間に1回の頭痛だったのが頻繁になってきた。
・ズキンズキンした、時には締め付けるような痛みがする。
・横になると痛みが増す。
・主にこめかみ、目、頭の横辺りが痛くなる。
・運動など頭を動かすと痛みが出てくる。または増強する。

などの症状を感じている場合は、当てはまるかもしれません。
症例での改善までに行ったことなど、経過もご紹介していきますので、ぜひ最後までお付き合いくださいね。

後頭神経性頭痛とは何か?

まず後頭神経について簡単にお話しますね。後頭神経は主に大後頭神経、小後頭神経、大耳介神経といわれる3つに分けられます。
3つとも頭を支えるため首周辺に存在する神経です。

画像にありますように、いずれも首の後ろにある筋肉の間を貫通している神経のため、それらの筋肉の状態に左右されます。なので、例えば大後頭神経でいえば、頭半棘筋、僧帽筋という2つ筋肉を貫いているので、両筋肉の緊張度合いによる神経の締め付けは痛みの原因となりえるんですね。

なぜ、そうなるのか?


スマホやパソコンの長時間にいる姿勢などは、いつの間にか頭部を肩よりも前方へ移動させてしまいます。

頭部はおよそ5kgの重さがありますので、そうなると、頭部を支えている筋肉(特に後頭部の筋肉)はその頭部を無理に安定させようとするため緊張状態を作ります。

硬くなった後頭部の筋肉(頸部伸展筋群)は後頭神経群3つをそれぞれを圧迫するようになり痛みの出やすい状態となってしまいます。

頭痛薬(痛み止め)でごまかすと、、、

この状態が出来上がった中での痛みを、”とりあえず”の対応で代表されるようなお薬の使用で長期の放置を行うと、どうなるのか?
脳や神経はそれが普通と判断(学習)してしまうため慣れてきます。
しかし、身体の中の状態は別物です。
脳は賢く、他の手で危険察知を教える(痛みサイン)ための方法を探し始めます。

もともと作り上げてしまった「頭部が前に出た状態」は姿勢的にもよい状態ではなく、その代償は全身の姿勢、内臓の機能にも波及します。

首の骨の下部から出る横隔神経は、文字通りお腹の上の部分の横隔膜の機能に関連します。横隔膜は呼吸に関連する重要な部位ですので、横隔神経は呼吸とは切っても切れない関係の神経ということです。そして、頭部の前方移動は頸部の骨の関節、筋肉の機能低下を起こし、横隔神経にいたずらをします。すると機能低下を起こし、呼吸機能へ悪影響を与えます。


呼吸がしにくいということは、呼吸するための主力筋が十分に働ていないということ、加えて呼吸補助筋の過活動による易頭痛が起こり
ます。 また呼吸しづらいことによる脳の酸素不足も起こりえるため、後頭神経性、呼吸環境の低下、酸素不足による頭痛誘発の3重苦が出来上がってしまいます。

パソコンする機会の多いとある高校生の例

例えば、高校のパソコン部に在籍する高校生のAさんの症例です。
Aさんは長時間デスクに座ることも多く、次第に頭痛を感じるようになりました。最初のころはすぐに治ると思い、お薬を処方。確かにすぐに効いていたので、それで安心していたとのこと。

しかし、頭痛の頻度が増え、使用のタイミングが多くなると今度は効かないことが多くなり、結局お母さんに相談し、来院に至る事となりました。


この時、Aさんの状態を見ると、やはり頭部の前方化、後頭部から首にかけての筋肉、また、首の横に走る胸鎖乳突筋もかなり緊張した状態になっていました。

また、車酔いした時のような症状(気持ち悪くなる、ふらふらした感じになる)など鳩尾の違和感も強く感じていました。

Aさんにした対応とは?

1回目の施術

①肩甲骨周辺への調整で頭部の位置を補正。→後頭部の筋肉の緊張が減少。
②肋骨、胸椎などの調整による胸郭の機能回復。→胸鎖乳突筋の緊張減少。
③頭蓋部の調整。→後頭部、胸鎖乳突筋の緊張消失。呼吸が楽になったようで施術中に仮眠。

施術後は、かなり楽になったようで頭痛もほぼ感じない状態。

2回目の施術(2日後)

1回目の施術の帰宅後、ぼーっとした感じになるも頭痛はなく、かなり熟睡できた。

①前回と同様の個所を確認、再度施術。
②骨盤、下肢の施術
③バランスの補正のため、視覚と前庭への刺激を与える。

特に問題なし

3回目の施術(1週間後)

特に問題なく、薬も飲む必要なくなり通常の生活を送れている。

①2回目の施術箇所を確認、施術。
②自身でできるストレッチの指導

4回目の施術(2週間後)

問題なく生活出来ている。

①最終チェックしながらの施術

この回で終了。

Aさんのように、後頭神経性頭痛は、脳に近い場所のトラブルのため体(脳)が痛みを拡大解釈する傾向にあります。そのため、ひどくなると、別の一見無関係そうな症状も出てきてしまいます。とはいえ、確実な経過を踏めば、後頭神経性頭痛も、それに付随する症状も確実に改善していきます。

まとめ

さて今回は、コロナ下での在宅時間が多くなったこの数年でメジャーになってきた後頭神経性頭痛についてお話してきました。頭痛は自覚症状が単発で地味でありながら、かなり気分を左右させるものです。


先述しましたとおり、頭痛薬の使用頻度は一般的に高いです。手軽に飲めて、即効性が高いため薬飲用の上位に位置しているのではと私見では思っています。しかし、Aさんよりも長い、かなりの時間放置すると、首はバランスを司るための視覚や前庭といわれる部分との関連もあるため、脳の解釈がズレた方向になってしまうことがあります。
こうなると、これまたいろんな不調を呼びます。


これについての詳細は、また別の機会に記事にしますね。


それでは今回はこれで終わりにしたいと思います。
すこしでも今回の記事がお役に立てたら幸いです。
もしお困りの際は、気兼ねなくご相談くださいね。それでは!

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