こんにちは。
久留米のやさしい頭痛整体の鹿毛です。
今年の7月から来られている女性の患者さん(以下Sさん)。
症状は、左肩が80°以上、上がらない。
後ろにもやれない。
完全にロック状態。。。。。
左前腕から肩にかけて朝方の痛みあり、それで目が覚める。。。
本日は、そんなSさんの経過についてお話していきますね。
加えて、
・医療機関で注射を打っているが・・・
・ふとした拍子にグキッとした一瞬の痛みが走り、
その後、じわじわと痛みが強くなった。
・痛みの強さとともに肩が上がらなくなった。
・気づいた時には、動かすのが困難になった。
・レントゲン、MRIでは異常ないといわれたけど・・・
・日常生活に大いに差し支えている。
というようなお悩みの方の、参考にもなると思いますので、どうぞお付き合いくださいね。
目次
Sさんの肩が上がらない原因とは!?
Sさんの肩が上がらない原因として主に挙げられるのは、以下の3つになります。
①胸郭の機能低下
そもそも胸郭は、
・呼吸
・姿勢
・動作
に関してとても密接な関係を持っています。
胸郭の機能低下が生じれば、
おのずと肩周辺へのトラブルの波及とつながっていきます。
②横隔膜の機能低下
①の部分の中でも主なものとして挙げられるのが横隔膜になります。なので横隔膜も先に書きました3つについて重要な位置づけとなります。
Sさんの場合、横隔膜を含むユニットとしての腹横筋、骨盤底筋、多裂筋の機能低下も同時にあり、その影響で股関節の内、外旋(左>右)の動きもかなり制限がありました。
③肩甲上腕関節(以降、肩関節)を取り巻く組織の問題
①、②を大きな視点からとらえた部分とすれば、③は局所的な部分になります。
肩関節は多くの筋肉、靭帯、包に取り囲まれそれらの連携で可動します。
Sさんの場合、棘下筋・棘上筋・三角筋・小胸筋・肩甲下筋・烏口上腕靭帯という組織に問題があったのではと推測します。
どんな施術をしていったか?(かげ整体院がしたこととは?)
Sさんに対する施術で、かげ整体院が行ったことが以下になります。
初診時から必ず行ったことは、胸郭と骨盤の調整です。
さらに背骨の関節の調整も継続。
最初の方は、本来の問題の場所である肩関節の調整はあまり時間をかけていません。
また、問診時にお聞きした日常生活の情報をもとにして
早急に取り入れて欲しい注意点、改善点をお伝えする。
3回目より、上記の施術に加え、肩周辺筋肉に関連する内臓の調整、頭蓋の調整を加えていく。
5回目より、胸郭の調整についてより細かい部分への調整、全背骨に対する調整を行い、肩関節周辺の調整に時間を割く。
8回目より、上記施術に加え、胸郭と骨盤の連動のための軽いアクティブ運動を加える。
10回目より、上記施術に加えて、呼吸運動を取り入れる。自宅での運動指導。
施術で肩痛、肩関節の可動制限はどう改善されたのか?
このステップでは実際にかげ整体院で行った施術のビフォーアフターをお届けしますね。
1回目⇒痛みの軽減はあるが、肩関節のロック状態は変わらず。
2回目⇒背中の極度の張り感が減少。ロック状態は変わらず。
3回目⇒肩関節のロック状態は変わらず。ずっと感じてきた左前腕の痛みは消失。
「この部分(前腕)の痛みは日常でもなくなりました!この辺の(上腕)の痛みも以前からすればだいぶん減少しています。
ただ、朝方の肩周辺の痛みがまだあります。」
4回目⇒ベッドうつぶせ時の左胸を浮かせる逃避姿勢が消失。フラット状態でうつぶせOK。
左腕を前から上げたときの可動域が90°以上となる。
「左腕の外側に軽い痛みを感じるときがありますが、
以前ほどではないです。」
5回目⇒前腕、上腕の痛みの頻度、度合いがほぼ改善。
肩甲骨の可動域が改善する。
「こことここ(前腕と上腕部)の痛みはもう感じないです!」
6回目⇒朝方の肩の痛みが減少する。前から上げたとき(屈曲)以外の肩関節のロック状態は変わらず。
7回目⇒朝方の肩の痛みの頻度、度合いが減少する。肩関節屈曲110°~120°となる。
8回目⇒朝方の肩の痛み消失。肩の後方への可動域も10°OK。
「朝の痛みが感じなくなりました!とにかくそれだけでもうれしいです!」
9回目⇒肩関節の可動域が広がる。(前、横180°、後ろは結帯動作OK)
「上がるようになりました!!びっくりです。後ろに手をやった時に少し突っ張り感がありますが痛みもほぼないです!犬の散歩で、犬に引っ張られるのが怖かったですが、よかったです!」
10回目⇒後ろに手をやった時に少し突っ張り感あり。それ以外はOK。
ここまでは1,2週間に一度のペースで来院され、2か月弱。
カラダを積極的に使う仕事をされていますので、11回目以降は1か月に一度の頻度で定期的に来院され、メンテナンスをされている状況。
まとめ
Sさんは、当初、医療機関に半年ほど通院されていました。
しかし、なかなか良くならない現状に不安を感じ、ほかの手立てを模索されているところに
当院を見つけていただきました。
1回で、、または数回で改善することを期待されていたのでは、と思いますが、上記の経過を見ていただくように、Sさんの場合は肩周辺もさることながら、肩以外の肩を動かすために必要な部分に、かなりの問題がありましたので、その辺りも同時並行で、もしくは最初の段階では、むしろそちらを優先してでも施術をしていったほうが短期的にも長期的にも良いと判断しました。
結果、早い段階で、(Sさんご本人もおそらく気づかれてない部分で)カラダの良い変化がみられていましたのでその判断が間違いではないことを確信。そして無事、痛みと可動域制限が改善につなげることができました。
Sさんが言われていたことで印象深かったのは、「犬の散歩の際に、不意に犬に引っ張られる瞬間の怖さがなくなった。」という言葉です。
Sさんはとても活発で前向きで元気な方です。
積極的に質問もされ、しっかりアドバイスにも対応していただきました。しかし、それでも、多少なりとも不安を感じながら当院にも通院されていたのでは、、と推測します。
肩周辺の問題は、肩そのものへのアプローチも当然重要ですが、そこ以外の場所に対するアプローチも大変重要になります。背骨の可動域、そのおおかたを呼吸機能に関連する胸郭の動き、肩とは離れた骨盤、内臓などなど。
そう考えたら、ご自分ではなかなか判断、対応しきれない領域となりますね。
しかし、肩が痛い、動かせない、とお悩みの方、落胆しないでください。必ず方法はあります。あきらめないでくださいね。
最後に、Sさんの声を載せますので、よろしければご覧ください。
それでは、今日の記事があなたのお悩みを少しでも解決に導くキッカケになれたらうれしいです!
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